国境をまたぐ収納代行と資金決済法の改正

近年、企業活動のグローバル化が進む中で、海外顧客との取引は珍しいものではなくなりました。特に越境ECやオンラインサービス、サブスクリプション型ビジネスの拡大により、日本企業が海外の顧客から料金を回収する機会は急速に増えています。
こうしたサービスを海外展開する際、避けて通れないのが「代金回収」の壁です。
海外顧客から確実に、かついかにコストを抑えて集金をおこなうのか。その解決策として、多くの企業が「収納代行・集金代行」を活用しています。

こうした状況の中、金融庁は「国境をまたぐ収納代行」に関する相談窓口を設ける方針を示しました。背景にあるのは、資金決済法の改正です。決済サービスの多様化や海外取引の増加に対応するため、制度の整理が進められています。
今回の動きは、単なる制度変更というだけでなく、企業の請求回収業務にも影響を与える可能性があります。

今回の制度整備に至った背景

今回の制度整備の背景には、デジタル化による企業活動の変化があります。
インターネットの普及により、日本企業が海外の顧客と直接取引するケースは大きく増えました。特に以下のような分野では、海外からの決済が日常的に発生しています。

  • 越境EC
  • SaaSサービス
  • オンライン教育
  • サブスクリプションサービス

しかし、こうした取引では「決済」と「回収」の仕組みが複雑になります。銀行送金だけでなく、クレジットカードや電子決済などさまざまな支払い方法が存在し、国ごとに制度や規制も異なるからです。
日本企業による越境EC市場は拡大を続けており、経済産業省の調査によると、2024年時点で中国向けだけでも約2.6兆円、米国向けで約1.6兆円の規模となっています。
出典:https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005-a.pdf

こうした海外取引の増加に伴い、企業が海外顧客からどのように代金を回収するのかという決済インフラの重要性も高まっています。
このような課題を解決するため、多くの企業が利用しているのが収納代行や集金代行といった決済サービスです。企業に代わって顧客から代金を受け取り、企業へ送金する役割を担います。
海外取引が増える中で、こうしたサービスの法的な位置付けを整理する必要が生まれ、今回の制度整備につながりました。

知っておきたい「改正資金決済法」3つのポイント

2025年6月に成立した改正資金決済法(2026年6月までに施行)は、クロスボーダー(国際間)収納代行の原則的な資金移動業化、新たな利用者資金の保全方法の導入、ステーブルコイン(電子決済手段)の規制整備を柱とするものです。利用者保護の強化と、海外送金や電子決済の利便性向上・イノベーションを目的としています。

関連する企業、また決裁者や運営責任者が押さえておくべき変更点は、大きく分けて以下の3つとなります。

  • 1.「クロスボーダー収納代行」が規制の対象に
    これまで「収納代行」として規制の枠外にあったケースも、日本と海外をまたぐ取引(クロスボーダー)については、原則として「資金移動業」としての登録が必要になります。
    • 影響:登録のない無許可業者を利用し続けることは、将来的なサービス停止やコンプライアンス上のリスクを招く可能性があります。
    • 猶予期間:施行から最大2年間の暫定措置はありますが、早めの確認が推奨されます。
  • 2.利用者の資金を守る「新しい保全スキーム」
    万が一、決済事業者が倒産した際、これまでは供託所を通じた複雑な手続きが必要でした。改正後は、銀行や信託会社が直接利用者に返還できる仕組みが導入されます。
    • メリット:「預けたお金が戻ってこない」というトラブルを未然に防ぎ、企業の健全性をアピールできます。
  • 3. ステーブルコインなどの新技術への対応
    法定通貨と連動するデジタル通貨(ステーブルコイン)の流通に備え、それらを扱う仲介業の規定も整備されました。将来的に「集金はデジタル通貨で」という時代を見据えた土壌が整いつつあります。

ビジネスへの影響は?「相談窓口」設置の真意

「自社が使っているサービスは大丈夫なのか?」「プラットフォームを運営しているが、自社も規制対象になるのか?」
こうした疑問に応えるため、金融庁は異例とも言える「相談窓口」を設置しました。これは、単に規制を強めるためではなく、法解釈の曖昧さを排除し、「正しくルールを守る企業が安心してビジネスを拡大できるようにする」という政府の姿勢の表れとも言えるかと思います。

特に、以下に該当する企業は、現行の集金フローを一度見直す好機と言えるでしょう。

  • ECモールを運営し、出店者への売上送金を代行している
  • 海外の決済代行業者と直接契約している
  • 自社独自のポイントやデジタル通貨での決済を検討している

変化をチャンスに変える「次世代の集金戦略」

ルールが変わることは、一見すると面倒に感じるかもしれません。しかし、法整備が進むということは、その市場が「一過性の流行」から「国家が認める社会インフラ」へと脱皮した証でもあります。
信頼できる収納代行パートナーを選び、透明性の高い回収スキームを構築することは、単なる事務作業の効率化に留まりません。それは、顧客からの信頼を勝ち取り、一足早くグローバル市場でのシェアを拡大するための「攻めの戦略」となります。

最後に

コンプライアンス遵守と業務効率化の両立が求められる今、信頼のパートナー選びが重要です。ジャックスの集金代行サービスは、全国の金融機関・コンビニエンスストアと提携し、貴社の集金業務を一括サポート。
業界で多くの導入実績を誇り、未回収リスクの軽減や入金照合作業の削減を実現します。複雑な制度改正にも柔軟に対応し、中小企業から大手企業まで、安全・確実なキャッシュフロー構築を支えます。集金・回収のお悩みは、ぜひジャックスへご相談ください。

様々な集金代行サービスをご用意しております

貴社のニーズに応じた集金代行サービスをご提案させていただきます。

法人のお客様専用

お電話でのお問い合わせ

ジャックス集金代行サービスデスク

新規ご契約専用

050-3618-1667

  • 既存のご契約者様は 03-6758-0717 へ

受付時間 10:00~17:00/平日

WEBでのお問い合わせ

お問い合わせフォーム

集金代行サービスなら、経験豊富なジャックスへ。このページでは、金融庁が示す「収納代行・集金代行」の新しいルールについて解説しています。